2008年02月25日

任意継続被保険者制度

 会社を退職した場合、その会社で加入していた健康保険、厚生年金保険の資格も同時に失うことになります。

 その場合、何も手続きをしないと無保険者ということになってしまいます。わが国の場合、国民皆保険が原則となっていますので、次のいずれかの選択をすることになります。

1.次の会社が決まっている場合・・・新しい会社で社会保険に加入

2. 当面、失業状態で職を探す場合。または、自ら事業を営む場合
   ・・・には、2通りの方法があります。

 A.国民健康保険、国民年金に加入する。
 B.任意継続被保険者制度を使い、前の会社の健康保険を継続する。

 どちらが得か、はケースバイケースですが、給料をたくさん貰っていた方はBのほうが得なケースが多いようです。

 と、いいますのも、国民健康保険は前年度の所得をベースにして計算されるからです。市町村によって計算式は異なりますが、失業中、もしくは事業を始めたばかりの方にとっては、あくまで前年所得で保険料が決まってしまいますから、重い負担になってしまいます。

 任意継続(以下任継)を利用した場合、保険料の上限が決められていますので(標準報酬月額は退職時の標準報酬月額と28万円とを比較して低い額とするので保険料の上限は22960円/月 です。これに介護保険料が加われば25452円になります)ある程度、目安はつかみやすいと思います。国民健康保険の場合ですと、納付書が来てビックリ! ということが多々あります。

 ただし、退職したのですからこれまでのように半額を会社が負担してくれることがありませんので、全額を自分で納める必要があります。

 また、任継を利用できる条件として・・

 ○被保険者期間が喪失前に継続して2ヶ月以上あること
 ○申請期間は退職翌日から20日に限定しています 
 ○加入期間は2年間が限度です 

 が主だったものとしてあげられます。退職翌日から20日間しか猶予がありませんから「知らなかった!」ということで制度を利用できなかった方も大勢存じ上げています。会社の総務がしっかりしてればちゃんと教えてくれるんですけどね。

 ただし、任継であっても厚生年金は継続できませんので、国民年金に切り替わる手続きはしなくてはいけません。これまで扶養になっていた奥様も、国民年金を払うことになりますので、奥様の分も忘れずに!

 でも、失業中であれば保険料納付免除となる可能性は高いので、年金の免除申請は任継を利用する場合であっても、国民健康保険に加入する場合であってもしておいたほうがいいと思います。


posted by 小梅 雄信 at 18:21| Comment(13) | TrackBack(2) | 社会保険制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月03日

月給制の場合の欠勤控除はどうする?

Q.
 当社の給与規定は月給制となっています。これまで、欠勤や遅刻・早退などで給与カットしていませんでしたが、ある特定の社員がいつも遅刻がちで、他の社員から不満が出始めています。月給制でも、遅刻や早退、欠勤分を給与から控除してしまって問題はないのでしょうか?

A.
 賃金は毎月決まった日に、その全額を現金で支払うという大原則がありますが、これはあくまで規定どおり働いたことを前提とするもの。月給制とはいうものの、法律の原則に立ち返れば「ノーワーク、ノーペイ」 つまり、働かなかった分を会社は払う必要は全くありません。
 ただ、どのくらい控除すべきなのかは就業規則の「給与規定」で定めておくべきでしょう。
 欠勤の場合は「基本給+手当を1ヶ月の平均所定労働日数で割ったもの」 つまり1日あたりの平均賃金を。
 遅刻・早退の場合には「基本給+手当を1ヶ月の平均所定労働時間数で割ったもの」 つまり1時間当たりの平均賃金をカットする旨を定めるのが一般的です。
posted by 小梅 雄信 at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 賃金をめぐるトラブル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

社員が勝手に残業してしまう。その場合の残業代は、どうなるの?

Q.
 残業は必ず上司の指示を受けてからするように、と指導しているのですが、社員が勝手に残業してしまいます。こちらから残業はするな、と言っても聞く耳を持ちません。その場合でも残業代は支払わなければならないのでしょうか?

A.
 判例では「客観的に見て所定労働時間内で処理できないと認められるような場合は、残業の暗黙の了解があったとみなす」とされています。
 ただし、このケースの場合は明らかに業務命令違反ですから、給料を払わなくてはいけない労働時間とは言いがたいものです。むしろ、懲戒処分の対象にすらなるケースです。
 就業規則では「服務規律」の項目にて、上司の命令の及ばない残業は認めない旨、明確に定めておくべきでしょう。
 また「懲戒規定」の項目にて、正当な理由無く会社の指示・命令に従わないときは懲戒の対象とする旨、明記しておきたいものです。
posted by 小梅 雄信 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 残業に関するトラブル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月01日

始業前の清掃時間はどうしたらいい?

Q.
 わが社では15分前の出社を励行しています。これまで、特に問題はなかったのですが、突然、社員が相談してその15分に手当をつけて欲しいと言い出しました。どうすればいいでしょう?

A. 
 法令、判例に従えば、基本的に会社の指示・命令があれば勤務時間とする、と定められています。ただし、形式的に始業時間前の「準備行為」そのものが「勤務」とされてしまうのは無理があろうかと思います。もしも、この15分間に全員で清掃しているような状況であるとすれば、これは勤務とみなされても仕方がない状況ですが、単に始業の準備であるとするならば、それは当たり前のこととしてとらえるのが自然でしょう。
 就業規則に定める場合にはあくまで「励行する」と定めるか、もしも交代制で掃除するような仕組みを作るようなら、金額の多寡を問わず若干の手当をつけるような工夫が必要です。
posted by 小梅 雄信 at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 勤務時間をめぐるトラブル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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